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ホトトギスのうた
 むかしむかしのことです。仲の良い兄弟があり、昼は田畑を耕し夜は俵を編んだり、ムシロを織って働いておりました。 春になると、近くの林に山芋が芽を出し、これを掘りに出かけました。この山芋は、とてもうまいので町へ売りに行きますと、みんなに喜ばれました。
 ある日、とても大きな山芋があり、少しぐらい掘ったのではとても取れないので、周りを大きく掘って人が入れる程になりました。
「兄さ、おいらが入って掘るからな」
と、弟がその中に入って更に深く掘り下げました。
だが、まだまだ深いので先のとがった鉄の棒で掘り下げなければなりません。
「その棒を取ってくれないかね」
「よしきた」

兄が渡そうとしたとき、穴の中にしゃがんでいた弟の頭に落ちて突きささってしまいました。
「イテテテテ・・・・」
ホトトギスの歌 そう言ったまま弟は頭を押さえて苦しみました。
驚いた兄は、弟を抱き上げ介抱しましたが、重い鉄棒が刺さり、出血が多く、とうとう息を引き取ってしまいました。
嘆き悲しんだ兄は、
「ああ、とんでもないことをしてしまった。どうしたらいいだろう」
考えに考えたすえ、自分も弟と同じように、いのちを絶ちました。それから、間もなくこの林に聞きなれない鳥の声が聞こえるようになりました。
オトトコイシャ ボトツッキッタ=弟恋しや、ボト
(まちがって) 突っ切った

山芋堀でいのちを落としたあの二人が、鳥になってここへ来たのだろうと言われました。
それから、毎年春になると林に来て、鳴いている鳥、
それはホトトギスだということです。