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親子ほたる
 むかし坂田と加納の間に大きな池がありました。いつも水が絶えたことのない深い池で、村の人たちは、この水で田んぼを耕作していました。
 近くに働き者の若夫婦が住んでいました。働けど働けど楽にならない生活で、若者は妻子を残して江戸で働いてくると、家を出たまま行方知れずになってしまいました。 親子ほたる 残された若い嫁さんは、こどもをかかえて、毎日毎日汗を流して働きましたが、生活することができず、思い余った末、小さなこどもと共にこの池に身を投げてしまいました。
 そのころ、あの若者は他郷で亡くなったといううわさが聞こえてきたので、村の人たちは可哀想に思って池のほとりに、弁天様をまつって供養しました。
 それから間もなく夏の夜になると、東の林の近くに大きな蛍、西の田んぼに小さな蛍のとぶのが見えました。大きな蛍は母親で、小さな蛍はこども、二人がお互いに呼び合っているのだろうと村びとは話し合っていました。
 その後、ある村人の夢に弁天様が現れ、「田んぼの中にいるのだけれど屋根がないので、雨が降ると寒くて仕方がない、何とかしてもらえないだろうか」と訴えるように話しました。
「ああ、あの弁天様か、そうだ寒いだろうなあ」
 小さいながらもしっかりした小屋を建てて雨にぬれないようにしました。 やがてその人の家には、幸運が訪れて長者(金持ち)になったそうです。