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愛宕様の馬
 愛宕様は百日咳の守護神といわれ、昔から婦女子の参拝が多く、庭に大きなイチョウがあり、その木の枝に、乳の形をしたものがあり、お参りすると乳が出るようになると言われておりました。
 むかし、伝染病の守護神といわれていた八坂神社のおしっ様(お獅子)はとてもとても出好きで、ある日、狐塚の愛宕様の近くを通っていると、愛宕様の馬は、
薬師様の馬 「私の領地を挨拶もなく、無断で通るとはけしからん」
そう言っておこりはじめました。おしっ様も負けてはいけません。とうとう、とっくみあいの喧嘩になりました。しばらく争っていましたが、愛宕様の馬は耳をかみ切られ、おしっ様は鼻をとられてしまいました。
 平方にある八坂神社の獅子は、何度ぬりかえてもすぐにはげてしまうのは、愛宕様の馬の耳を食いとったためと言われています。そしてこの馬は今も耳がありません。
 堂内の白馬二頭は木像でつくられていますが、むかし、つり棚の上に置かれてありました。関東大震災の時、床に落ちて脚がこわれてしまいました。
 その後、堂守りが夜眠っていると、庭にひずめの音や、なき声が聞こえて来るようになりました。きっと脚が折れて、馬が直してくれと言っているのにちがいないと思った堂守りは、村人たちと相談の末、修理してやりました。それからは、馬のひずめの音も、なき声も聞こえなくなったということです。